ソニーの森田昭夫の自宅の招待された際、バフェットは森田宅への出張板前が目の前で作った日本料理に、一口食べただけで後は一切口を付けなかったという。「日本料理はこりごり」だとバフェットは言う。いささか知的好奇心に欠けているのではないかと思ってしまうが、ウォーレン・バフェットは、時代の流れを的確に把握する人だからこそ成功した人なのである。彼はニッポンをこの時点で見限ったのではないか。
おいらは嘗てニッポンウヨのひとりだったから、日本料理を食べない外国人は知的好奇心が足らない人間であると彼らを罵倒し続けてきた。でも、ウォーレン・バフェットは「知的好奇心に欠ける」どころか非常に知的好奇心が豊かな人。日本食が好きとか嫌いとかは、一切知的好奇心とは関係ないのである。
90年代のニューヨークや西海岸のバブル世代でスシが流行したのは、当時の日本が経済的実力を持っていたからに他ならない。いまやニッポン経済は完全にビンボーで非力になってしまったので、スシがエライというバブル文化も、いまやすたれてしまった。NHKなんかが朝から晩まで放送し続けている「ニッポンこそ一番」という自己満足的イナカ文化迎合放送も、いまや時代の流れから遊離してしまっているのだ。
「地産地消」にしてもそう。極度に栄養に乏しいくせに値段だけはバカダカイ国産食品を、ニッポンナショナリズムに訴えてみんなに食わせようとしても、経済合理性に反する以上、長続きはしないのである。
あいつらを保護するため天文学的な税金が投入されているのは、もってのほかである。そのおかげでますますニッポンはビンボーになってしまうのだ。いつになったら国民はその事実に気がつくのか。おいらはその前に死んでしまうだろうが、義憤を感じる。
手間ばかりを掛けたこだわりの自己満足だけで実質がない「料亭日本料理」に、ウォーレン・バフェットはニッポンの本質を見たのだと思う。
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